中小企業診断士 経営コンサルタント 群馬 埼玉 栃木の中小企業診断・支援・コンサルティング 経営革新支援 講演・セミナー
HOME >> 著作・制作物 >> 専門誌原稿 >> 従業員のやる気

従業員のやる気

最終更新:2006年11月20日 11:33

財団法人群馬県産業支援機構の発行する情報誌
「企業サポート」の「経営ステップアップ講座」を
連載しています。


第5回 従業員の活性化


中小企業の経営者のみなさま、こんにちは。
経営コンサルタントの茂木です。
今月号の「経営ステップアップ講座」では、
「従業員のやる気を引き出す提案制度」についてお話します。
暑苦しい日々が続きますが、8月号もはりきっていきましょう♪


1 従業員の自主性を尊重
やらされているという風土からは、
絶対良い商品・サービスの提供はできません。
たった一人の従業員が、お客様にいやな印象を与えたり、
満足いただけない状況をつくれば、
「あのお店はだめだ」「あの企業は感じが悪い」というイメージを与え、
企業全体の信用を失わせてしまいます。


1つの失敗が積み上げた信頼を崩すといっても過言ではないでしょう。
そうした事態を招かないために、
従業員が現場で顧客満足向上のため自ら考えて動くため、
従業員の自主性を尊重したマネジメントと教育についてご紹介したいと思います。


2 マニュアル・カードを準備する
まず、提供するサービス、商品について必要なマニュアルを準備します。
マニュアルといっても、提供にあたって「留意すること」くらいの
箇条書きのものでいいのです。
たとえば、訪問介護ステーションでは、「訪問マニュアル」だったり、
旅館だったら「フロント」「接待」「案内」だったり、
小売店なら「レジ」「商品陳列」「仕入」「接客」などです。


そのマニュアルを基本とし、従業員が「こうやったらお客様に喜ばれた」
「こうやったら良いサービスを提供できた」
「一声かけたら、お客様から笑顔をもらえた」など、
現場で気づいたこと、感じたことをカードに記入してもらい、
それを経営者あてに提出してもらいます。


そして経営者が、「これは全員で取り組んだ方がいい」と思ったものを
マニュアル(留意点集)に追加していくのです。
クレームは赤、要望・要求は緑、満足は白と
カードの色をかえている企業もありますが、色にこだわることはありません。
従業員が提案しやすいもの、記入しやすいものがいいでしょう。
全社員が顧客の声の窓口として顧客との会話から得られた情報を素早くキャッチし、
問題は即日改善、サービス向上を組織的活動として確立していくのです。
標準化されたサービスプロセスの内容を継続的に維持向上させる仕組みを
つくることが大切です。
こうした仕組みを確立できれば、従業員は、お客様の満足度を向上するため
どうしたらいいかを考えるようになり、お客様が喜んでいるかどうか、
お客様の行動、反応を固唾をのんで見守るようになるのです。


3 マンネリ化を防ぐために
カードによる提案制度を続けていきますと必ずカードの提出枚数が少なくなる、
提出がなくなることがおきます。
従業員がマンネリ化し、提案をしなくなるのです。
私も支援のなかで、こういった事態に何度も遭遇しました。


提案が少なくなったとしても、
経営者は、「やっても無駄だ」などと思ってはいけません。
提案数はすくなくなるだろうということは、
想定の範囲内のできごとです。
そこで「待ってました」と言わんばかりに
「提案カードの枚数をたくさん出した従業員」を表彰したり、
「良い提案をした従業員」を表彰したり、
マンネリ化を防ぐための方策を講じましょう。


経営者は、「始めたことはやり抜くぞ」という強い信念を持つことが大切ですね。

<図>
マニュアル(留意点集)を作成する     
        ↓
気づいたことをカードに記入する
        ↓
カードの内容を評価する
        ↓ 
全員で取り組むべきことをマニュアルに追加する

プロフィール 茂木三枝(もてぎ・みえ)
有限会社コンサルティングオフィス・ウィル 代表取締役 中小企業診断士
共愛学園前橋国際大学非常勤講師「中小企業論(ベンチャー論)」担当
中小企業の事業計画策定・実行支援、営業・販売促進戦略、人材育成支援に携わる。



Twitterでつぶやく